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チェロとピアノと室内楽漬けの中、レッスンメモや練習メモ、合間に日々の徒然を綴ります。
コンクールなるもの初挑戦
2017-03-30 (木) | 編集 |
元来あまり「コンクール」というタイプではないのですが、
一度ぐらいは自分の成長のためになるかと考え挑戦してみました。

毎夏参加している音楽合宿と同じ母体のコンクールで
入賞すると、大阪国際音楽コンクールのファイナルへの推薦(予選とか地区本選とかをスルーしていきなりファイナルに参加できるそうです)と、蓼科音楽祭における受賞者コンサートへの参加権をいただけるというものです。

予選は音源審査、いつぞやのシューマンの動画は実はこのためでした(><)
本選はきのう、ティアラこうとうの小ホールで行われました。
私が出たのは 大学生以上の弦楽器一般の部。アマチュア部門です。
持ち時間は10分ということで、フォーレの1楽章を弾きました。
審査員は 吉川朝子、篠崎功子/史子、森川ちひろ、岩澤麻子、三宅進各先生でした。

あざみ野の時は 室内楽が何本かある他にフォーレを全楽章で、
とにかく沢山弾かなくてはならないから大変でしたが 
この1週間はフォーレの1楽章だけを詰めてゆけば良かったので、よほど楽でした。

これまで沢山のレッスンを受けてきた内容をひとつひとつ丁寧に思い出しては
練習方法も丁寧に出来たし、得るものも沢山ありました。

ピアニストとの合わせは累計 何10時間って単位になりますね。
レッスン累計時間(金額は怖いから計算したくない)も 相当なボリュームです。
師匠1のレッスンが一番多いんですけど、他の先生のレッスンも受けてますし…


人によっては「違う先生のレッスンは解釈が違うから良くない」とおっしゃる方もいますけど、
私は 一定以上の優れたキャリアの音楽家であれば 受けただけ自分の引き出しが増えるので 気にせず受ける主義です。
むしろ一人の意見しか聴かないことの方を危惧します。
とはいえ 「一定以上の優れたキャリア」というのが 非常に重要ですけど…
そもそも普段からタイプが真逆ともいえる2人の先生について来ておりますしね。


まあ 技術的にはまだまだ本当に不足だと自覚しておりますし、
テクニックで聴かせられるようなタイプでないことも自覚しておりますので
コンクール向きでないことを承知で フォーレなどを選びました。
自分が惚れ込んだ音楽を  室内楽として徹底的に仕上げてみたい、っていうのが 途中から「動機」になってたかも。
でもって普段だと 1人の慣れた先生の前で弾くのがせいぜいか、
素人な聴衆の前で弾くだけですが、
今回は そこそこ以上の複数の音楽専門家に真剣モードで聴いていただけて、講評までいただけるのが 良かったです。
若い方ばかりの中で父兄みたいな年齢のがひとり混じってる、って状態でしたけどね。
 

「大人の音楽だった」「すごく”フォーレ"だった」 といった講評や、DUOとしてのこなれ具合を大変ほめていただけたものなど、
不足している点から 長所まで けっこう色々書いていただけて感激です。

不足点の筆頭はヴィヴラートがまだまだ足りないってところですかね(T_T)
弓の返しもVivを使って切れ目なく返す、とかね。
あと音量をもっと出せるようになったら表現力もUPするという意見も。


しかしねー。 テーピングしながらの本番ですから、、、 これ以上のパワーはもう、、限界かも。
からだ壊れちゃうかも!
奏法の改良でもう少し出るようにしたいと思います。


で、 肝心の結果ですけど 3位でした。 2位はなし。
1位は 音大生形無しの化け物みたいなVnの女の子。 音楽大学でなければすべて一般扱いなのですが、 もしかして 若い頃の 林徹也先生みたいなケースもあるよな、と思いました。(当初 慶応大学在籍でしたからあの時点なら「一般」扱いです)
そのぐらい凄い演奏でした。 圧倒されました!
自分の技術の未熟さは最初からわかってるので 音楽で勝負! いや「勝負」という気持すらなかったかなあ。
奨励賞ぐらい お情けでくれるかもね、とは思ったのですが。

あと1点あれば2位だったそうです。

でも順位、どうでもいいね。

得たものは 精度を上げるための練習法であったり 1音1音の細かいテクニックであったり色々です。

でもなんといっても 聴衆がプログループであるという緊張感によって 自分を追い込めたことでしょうかね。

素人聴衆相手の本番だと、 やっぱり妥協してるし「まあこのぐらいで あとは当日の時の運で」 なんていう「逃げ」が許されてました。 、、、、、ということを 痛感しました。
そこまで品質あげても 誰も気づいてくれないし、オーバースペックだよね、みたいなね。


その意味で いかにこれまで 手抜きだったかも自覚したわけです。
しかし8分程度の1楽章を 本気の本気でやるとこんなに大変なのね、と思いました。

2時間とか もっとすごいレベルの集中力で自分の演奏品質をコントロールし続けるプロってどれだけ?と再認識。


★本番の録音です。 やっぱピアニストも緊張してたんだなーーーーと感じました。 
DUOハヤシのレッスンの時に注意された 3拍目でテンポが詰まってゆく事象が 久々に 再現してます。
チェロも別のところで どんどんテンポが巻いてって 2人で巻き上げちゃった(笑)

本選音源:フォーレ ピアノとチェロのためのソナタ第2番作品117 1楽章

まあ 技術未熟ながらも  大人の音楽、ってのが1曲ぐらいあっても良いよね。


【追記】4/19


音源しか無かったので、YouTubeに保存するために 無理やり静止画像をくっつけて動画の形に加工したものを作りました(笑)
動画はあざみ野のパクリですけど2人共衣装は同じだしいいか!って。

でも本選では 暗譜で弾いてます。





【参考資料】 審査ポイント

音楽性
技術 
音・響きの美しさ
拍・テンポ感・リズムの選び方運び方
譜読みや暗譜の正確さ
表現力
音程(弦)
歴史・様式感
ステージマナー
フォーム

この10個の項目がありました。

音楽性で全員に○いただいたのと、「大人の音楽」という講評が個人的には嬉しかったです。










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