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チェロとピアノと室内楽漬けの中、レッスンメモや練習メモ、合間に日々の徒然を綴ります。
譜読み
2016-07-16 (土) | 編集 |
フォーレの譜読みが大体終わったところです。(1楽章)
そこで ピアニストさんに金曜に来ていただき、ピアノと合わせながら研究。
掛け合いになっている部分なども 意識しながら それをどう描いてゆくかのイメージづくりをします。
フレーズをどう見るか、とか この旋律と ピアノのここの旋律と どんなバランスで作ろうかとか、
逆に作ったらどう聴こええるかな、やってみようか、とか。

で、ポジション決め(左手)とボウイング(右手)も 譜読み段階でつけてゆくのですが
ここでボウイングについてちょっと考えをまとめてみます。


初見で弾く時などは 右手の都合で楽譜に書いてあるスラーと違うところで返したりしますが、
譜読み段階ではいったん 楽譜通りのボウイングスラーでやってみるのです。

そうするとその弓付けが要求する各箇所の弓の速さや 弓幅などがおのずと見えてきます。
その通りに弾くために必要な弓の使い方を考える事により、作曲家が意図した表現を読み取る訓練みたいな感じ?

それとセットで こう弾くならこちらのポジションが妥当かな、といった運指のアイディアも出てきます。


最終的には スラーを変えたりする箇所は出てきますが最初からそれをやらない方が勉強になります。



ところでシューマンの時にもそういった作業をやりました。
ヘンレ版とペータース版など 複数の版の読み合わせもしました。

ヘンレ版はご存知のようにボウイングスラーというより、「フレージングスラー」で書いてあると思います。
ですから スラーを変えるのは普通にみなさんやってると思うんです。
楽譜通りのスラーで最初から弾こうとすると 弾きにくい。
それでスラーを切ったりしてたんですが・・・

いろいろな演奏の動画を解析してみて  ある動画で ほぼヘンレのスラーどおりのボウイングで弾いてる演奏を見つけたんですね。 それも非常に魅力的で好きな演奏です。

ちょっと衝撃でした(大げさですね)。
えー こうやって弾くんだ、こういうふうに右手使ってるんだ、、、 こう弾くとこういうニュアンスになるんだ、
といった発見。


それ以来 譜読み段階で楽譜のスラーを崩さないで解釈する、ということを心掛けるようになったのでした。

手の都合で弾かない事、これは基本だといつも言われるのですが、初心者はどうしても 自分の技術で弾けるやり方に変えてしまうのはある程度は仕方ないとは思いますが、ボウイングをその通りにやるということには、一定の意義があると思います。



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