2012-07-23 (月) | 編集 |

子供の頃から姉妹とも絵を描くのが好きだった。
小学生の頃は、朝倉摂さんという、今となっては仰ぎ見るようなすごい方に絵を習いに行かせてもらっていた記憶がある。
高学年になってからは「漫画家になりたい」と本気で思い(チェロはどうすんだ、おい?)、
住んでいた国立市の金文堂という画材と文房具の店に入り浸った。
丸ペン、Gペン、etc、ケント紙や製図用インクなどなど、お小遣いで買い込んだ。
長じては楽器もやめた高校時代、親にいわれて放課後に毎日通った御茶ノ水の駿台予備校の授業前に、
駅近辺にいくつかある大きな画材屋に入り浸った。
オーディオ屋、レコード屋、本屋、楽器屋、画材屋。 これが私の居場所だった。
御茶ノ水には全部揃っているから天国のような街だ。
高校時代に出会った美術の先生は、大事なことを沢山教えて下さった。
デッサンする時に言われたことで今も印象に残っているのは
「一番明るいところと一番暗いところをまず見極めなさい。
それは1つずつしかない」
衝撃を受けた。
以後よく思い出す。
音楽で曲作りをするときも似たところがあると思った。
また、大きな紙にひたすら◯のような連続した線をずっと描き続ける練習。
これをずっとやっていると、「ただ一本の”いい線”」が描けるようになる、と言われた。
これも、楽器と同じではないか。
描くということは、単純ではなく、
線によって直接的に描くこともできれば、線を用いず影のみを描き込むことで、光やラインを浮き上がらせることも出来る。
音楽もまたそうなのだと深く思う。
陰影。ニュアンス。
フォルテと書かれたところを馬鹿正直に大きな音で弾くのが全てではなく、
そこは柔らかくとも、その前の音が繊細でかすかならば フォルテに聴こえる。
まさに影のみで光を表現するように。
私が描くのは絵といっても、こういったスケッチ、線描、せいぜいパステル色鉛筆程度である。
日常のほんの10分や15分の瞬間に描く。
静物に興味がなく、猫しか描かないけどね。
動いてるところを描くのはさすがに無理で
やるとしたら肉眼ではよく光線と質感を観察しておいて、
カメラに収めたものから起こすしかできないかな?
今度、やってみよう。
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