2011-10-30 (日) | 編集 |
ピアノは平均律だけど弦は純正律の5度調弦。
この違いは2セントの差。
弦の完全5度は濁りのない響きだが、この幅を2/100だけ縮めて調律するのがピアノ。
たった2セントだがこれだけではっきりと音が濁るのがわかる。
平均律での5度は変なうなりがあって濁っているのはこのせい。
バッハを勉強していて、2人の先生それぞれが形を変えて何度も注意を促すのが、「音程」だ。
音程に気を遣うというのはすまわち「最も美しい響き」に対して全神経を使えということであり、「和声感を養え」ということだ。
今やっている3番でいえば、これはC-durの曲です。

一例だけど、この赤い丸のEの音をスケールの中のEととらえるのか、和音C-durの第2音のEのととらえるのかであるべき音程が違ってくるわけだ。
(和音内のEとして取るべし、が先生の教え。)
僅かな違いだけど響きは違ってくるからそういうところに耳を澄ましなさい、という教えです。
平均律のピアノはその点がアバウトかも
C-durのスケールとして正しい音程でEを弾いたとする。
そのままでGと重音で出してみると、ちょっと濁る。
そういう違い。
無伴奏1番Preludeの最後の重音でもそういうのがあったな。
G-H-G という並びの重音。
響きに気をつけて弾いてる人は知っているはずだけど、この真中のHが曲者だ。
下2音のG-Hで綺麗なHと、上2音で綺麗なHがわずかに違うんだ。
私はこれを弾くときは、ほんの少し指先の押さえ方の調整をしてHの音をわずかにずらしている。
ピアノだったら同じ音で疑問もなく弾くところでしょうか?
てか音を変えようがないですからね。
さて、ついでだから最近周囲で話題になったトピックを書いておく。
絶対音感をすごい才能みたいに思ってる人にこれまで複数遭遇した。
本人もどうやらそう思っていて、周囲がまた持ち上げる。
一時期、絶対音感がまるで天才みたくマスコミが書き立てた弊害かな?
音楽やってる人間から見ると、それをもてはやすなんて失笑ものでしかないんだけどな。
だいたいある年齢までにやらせれば身につく後天的能力に過ぎないし。
古楽のピッチに気が狂いそういなる、っていう絶対音感の人の嘆きも何度も聞いた。
努力して絶対音感を捨てている人もいる。
「こんなのただの記憶に過ぎない」と言い放っているひともいる。
そういえば、平均律の5度が正しいと記憶してしまったら純正律の美しい完全5度は狂ってるってことになりはしないのだろうか?
本当に天才的な音感もってて複数の異なるピッチの絶対音感があるならすごいことだけど、単に平均律の絶対音感だけを持ってて良いことといったら「人間音叉」として重宝なことかな。
それと音程のめちゃくちゃなメンバーと一緒に弾かなきゃならないときに、自分の音程を見失わない(かもしれない)ことかなぁ? うん。これは時々切実に思うから便利かもしれない。
完璧な相対音感の方がよほど天才的な能力で
音楽にとっては重要なんです。
これはそのまま「和声感」が優れているということでもあると思う。
絶対音感あっても倍音も聴き分けられなかったら、いかん。
まあ どのみち音楽を専門にやってる人で
絶対音感ごときを鼻にかけるなんて恥ずかしいことだという認識は持ってもらわねば。
絶対音感<>音楽能力 というあたりまえの事実。
まあ 音程の話に戻せば、音程を考えるというのはすなわち和声を考えるということだと、今年になってようやく私は理解したのでした。
繰り返し先生に叩き込まれる和声の感覚。
まだまだ未熟で道のりは遠いですけど、どうにか今日も弾いてます。
ただ 相変わらず精神的に調子が悪いままで、ひとりで黙々とチェロ弾く根性がありません。
練習は一応するけど1時間かそこらしか弾けないの。
ピアノはツェルニー50番から1と8をさらったあと、Mozart幻想曲1時間。
友人のVnがフランク、フランクと騒ぐので、フランクのソナタ、1楽章だけピアノパートをさらうことにしたのですが。
なんとなくチェロからピアノに逃げてます。
いろいろな意味で壁にぶち当たっている感じです。
出るのはため息ばかり。
明日は10時からレッスンだから寝ます。
facebookで教えてもらった面白い資料。
音律のサンプル。
Sweelick "Fantasia Chromatica"の...
平均律による演奏
http://www.youtube.com/watch?v=FHjitZIyaRc
ヴェルクマイスターによる演奏
http://www.youtube.com/watch?v=G6ihF82lvEA
ミーントーンによる演奏
http://www.youtube.com/watch?v=EHExcd6PYxQ
★6分を過ぎたあたりから差がわかります
こうやって音で聴くと本当に面白いですね。
※ヴェルクマイスター調律法:古典調律のひとつで、Bachを弾く時に最も適していると言われているらしい。
※ミーントーン:三度音程の純正度を確保するために、五度音程を純正五度よりも僅かに狭くした音律

にほんブログ村
この違いは2セントの差。
弦の完全5度は濁りのない響きだが、この幅を2/100だけ縮めて調律するのがピアノ。
たった2セントだがこれだけではっきりと音が濁るのがわかる。
平均律での5度は変なうなりがあって濁っているのはこのせい。
バッハを勉強していて、2人の先生それぞれが形を変えて何度も注意を促すのが、「音程」だ。
音程に気を遣うというのはすまわち「最も美しい響き」に対して全神経を使えということであり、「和声感を養え」ということだ。
今やっている3番でいえば、これはC-durの曲です。

一例だけど、この赤い丸のEの音をスケールの中のEととらえるのか、和音C-durの第2音のEのととらえるのかであるべき音程が違ってくるわけだ。
(和音内のEとして取るべし、が先生の教え。)
僅かな違いだけど響きは違ってくるからそういうところに耳を澄ましなさい、という教えです。
平均律のピアノはその点がアバウトかも
C-durのスケールとして正しい音程でEを弾いたとする。
そのままでGと重音で出してみると、ちょっと濁る。
そういう違い。
無伴奏1番Preludeの最後の重音でもそういうのがあったな。
G-H-G という並びの重音。
響きに気をつけて弾いてる人は知っているはずだけど、この真中のHが曲者だ。
下2音のG-Hで綺麗なHと、上2音で綺麗なHがわずかに違うんだ。
私はこれを弾くときは、ほんの少し指先の押さえ方の調整をしてHの音をわずかにずらしている。
ピアノだったら同じ音で疑問もなく弾くところでしょうか?
てか音を変えようがないですからね。
さて、ついでだから最近周囲で話題になったトピックを書いておく。
絶対音感をすごい才能みたいに思ってる人にこれまで複数遭遇した。
本人もどうやらそう思っていて、周囲がまた持ち上げる。
一時期、絶対音感がまるで天才みたくマスコミが書き立てた弊害かな?
音楽やってる人間から見ると、それをもてはやすなんて失笑ものでしかないんだけどな。
だいたいある年齢までにやらせれば身につく後天的能力に過ぎないし。
古楽のピッチに気が狂いそういなる、っていう絶対音感の人の嘆きも何度も聞いた。
努力して絶対音感を捨てている人もいる。
「こんなのただの記憶に過ぎない」と言い放っているひともいる。
そういえば、平均律の5度が正しいと記憶してしまったら純正律の美しい完全5度は狂ってるってことになりはしないのだろうか?
本当に天才的な音感もってて複数の異なるピッチの絶対音感があるならすごいことだけど、単に平均律の絶対音感だけを持ってて良いことといったら「人間音叉」として重宝なことかな。
それと音程のめちゃくちゃなメンバーと一緒に弾かなきゃならないときに、自分の音程を見失わない(かもしれない)ことかなぁ? うん。これは時々切実に思うから便利かもしれない。
完璧な相対音感の方がよほど天才的な能力で
音楽にとっては重要なんです。
これはそのまま「和声感」が優れているということでもあると思う。
絶対音感あっても倍音も聴き分けられなかったら、いかん。
まあ どのみち音楽を専門にやってる人で
絶対音感ごときを鼻にかけるなんて恥ずかしいことだという認識は持ってもらわねば。
絶対音感<>音楽能力 というあたりまえの事実。
まあ 音程の話に戻せば、音程を考えるというのはすなわち和声を考えるということだと、今年になってようやく私は理解したのでした。
繰り返し先生に叩き込まれる和声の感覚。
まだまだ未熟で道のりは遠いですけど、どうにか今日も弾いてます。
ただ 相変わらず精神的に調子が悪いままで、ひとりで黙々とチェロ弾く根性がありません。
練習は一応するけど1時間かそこらしか弾けないの。
ピアノはツェルニー50番から1と8をさらったあと、Mozart幻想曲1時間。
友人のVnがフランク、フランクと騒ぐので、フランクのソナタ、1楽章だけピアノパートをさらうことにしたのですが。
なんとなくチェロからピアノに逃げてます。
いろいろな意味で壁にぶち当たっている感じです。
出るのはため息ばかり。
明日は10時からレッスンだから寝ます。
facebookで教えてもらった面白い資料。
音律のサンプル。
Sweelick "Fantasia Chromatica"の...
平均律による演奏
http://www.youtube.com/watch?v=FHjitZIyaRc
ヴェルクマイスターによる演奏
http://www.youtube.com/watch?v=G6ihF82lvEA
ミーントーンによる演奏
http://www.youtube.com/watch?v=EHExcd6PYxQ
★6分を過ぎたあたりから差がわかります
こうやって音で聴くと本当に面白いですね。
※ヴェルクマイスター調律法:古典調律のひとつで、Bachを弾く時に最も適していると言われているらしい。
※ミーントーン:三度音程の純正度を確保するために、五度音程を純正五度よりも僅かに狭くした音律
スポンサーサイト

にほんブログ村